赤ちゃんの頃から良く泣く子だった、、
保育園や幼稚園、小学校になじむまでに時間がかかった、、
発表会では緊張しすぎて固まってしまう、、
学校の授業では、ぜったいに自分から手を挙げない、、
とっても親や周りの顔色を気にしてる、、
ちょっとのケガでも、めっちゃ痛がって大騒ぎする、、
もし、あなたの子どもがこんな特性をもっていたなら、「ひといちばい敏感な」特性を持って生まれたHSCかもしれません。
子どもをそんな性格にしてしまったのは親である私のせいなのか、、どうやって接してあげるのがいいのかよくわからない、、
もう、なんだか子育てが辛くて、しんどい、、、
もし、そんな風に自分の子どもを育てることに息苦しさを感じているのなら、ぜひ「HSCの子育てハッピーアドバイス」を読んでみてください。
娘もこのHSCの子どもの特徴に、けっこう当てはまっていました。
そして私はこの本を読んだことで、娘への理解が深まり、心が軽くなっていきました。
今回は娘をより理解でき、私自身の心も軽くしてくれた本「HSCの子育てハッピーアドバイス」をご紹介したいと思います。
「HSCの子育てハッピーアドバイス」のおおまかな内容
この本は、「HSC」の子どもの特徴と、その子どもに適した子育て方法を教えてくれています。
HSCとは
HSCとは、「Highly Sensitive Child」の頭文字を取ったもので、アメリカの心理学者、エイレン・アーロンさんが提唱した言葉です。
この本の著者である明橋大二さんは、このHSCを「ひといちばい敏感な子」と訳しています。
HSCは、体全体で、あらゆる出来事を敏感に、正確に、感じ取ります。
なので、共感力があり、直観力が鋭く、想像力が豊かで思慮深く、慎重なところがあります。
一方、大きな音や大量の情報には、すぐに圧倒され、特に決められた時間にたくさんのことをやらなければならないときは、プチパニックになることもあります。
なので、HSCは他の子と少し違うと感じることが多いです。
このようなHSCは、5人に1人の割合で見られます。
HSCかどうかを判断するために、HSCの提唱者であるアーロンさんが作ったチェックリストがあります。
次の質問に、子どもが「どちらかといえば当てはまる」または「過去に多く当てはまっていた」場合は『はい』、「全く当てはまらない」または「ほぼ当てはまらない」場合は、『いいえ』で答えてください。
- すぐにびっくりする
- 服の布地がチクチクしたり、靴下の縫い目や服のラベルが肌に当たったりするのを嫌がる
- 驚かされるのが苦手である
- しつけは、強い罰よりも、優しい注意のほうが効果がある
- 親の心を読む
- 年齢の割りに難しい言葉を使う
- いつもと違うにおいに気づく
- ユーモアのセンスがある
- 直観力に優れている
- 興奮したあとはなかなか寝付けない
- 大きな変化にうまく適応できない
- たくさんのことを質問する
- 服がぬれたり、砂がついたりすると、着替えたがる
- 完璧主義である
- 誰かがつらい思いをしていることに気づく
- 静かに遊ぶのを好む
- 考えさせられる深い質問をする
- 痛みに敏感である
- うるさい場所を嫌がる
- 細かいこと(物の移動、人の外見の変化など)に気づく
- 石橋をたたいて渡る
- 人前で発表するときには、知っている人だけのほうがうまくいく
- 物事を深く考える
『はい』の数が、13個以上なら、おそらくお子さんはHSCでしょう。
しかし、『はい』が1つか2つでも、その度合いが極端に強ければ、お子さんはHSCの可能性があります。
HSCは「ひといちばい敏感な子」ですが、
- 雰囲気や人の感情に敏感な子
- においや味に敏感な子
- 動物の気持ちに敏感な子
- 光に敏感な子
など、、
と、何に敏感かは、それぞれ違います。
また、HSCの根っこには、次の4つの性質がある、といわれています。
- 深く考える
- 過剰に刺激を受けやすい
- 共感力が高く、感情の反応が強い
- ささいな刺激を察知する
HSCの性質①深く考える
例えば、友達の家に行って、イチゴを出されたら、ふつうの子どもなら「わーい!」と喜んで食べると思いますが、HSCは下記のように深く考えてしまいます。
- どこのイチゴか
- 高そうなイチゴか
- 何人で分けるのか
- 後から来る人の分を取り分けておかなくていいか
- 食べられていない人はいないか
なので、動作が一歩遅れて、遠慮がちな子と思われてしまうことがあります。
買い物をするときも、すべての可能性を考えて、選ぶのにすごく時間がかかることがあります。
いわゆる「石橋をたたいて渡る」特性です。
HSCの性質②過剰に刺激を受けやすい
大きな音が苦手だったり、自分に合わない靴、ぬれた服やチクチクする服に文句を言ったり、嫌がったりします。
楽しいはずのイベントも、すぐ疲れてぐったりしてしまったり、興奮するようなことがあると、目がさえて眠れなくなったりします。
また、大きな発表会など、人に見られたり実力を試されたりする場面では、普段の力を発揮できないことがあります。
このように、過剰に刺激を受けやすいため、すぐ刺激でいっぱいいっぱいになってしまいます。
HSCの性質③共感力が高く、感情の反応が強い
物事の一つ一つを深く感じ取り、涙もろく、人の心を読むことにたけています。
完璧主義で、ささいな間違いにも強く反応します。
友達や家族、初めて会った人でも、つらい思いをしている人の気持ちが手に取るようにわかります。
HSCの性質④ささいな刺激を察知する
小さな音、かすかなにおい、人の髪型や服装、場所の小さな変化など、細かいことに気づきます。
人が自分を笑ったことや、逆にちょっとした励ましにも気づきます。
また、体内の刺激にも敏感で、薬が作用した反応を感じとるため、薬が効きやすかったりします。
逆に、少しの刺激で、頭が痛い、お腹が痛い、足が痛い、と訴えるので、親からすると、「大げさだ」と感じることもあります。
HSCの子育てのポイント
HSCで、感情反応の強い子は、かんしゃくが激しく、文句が多かったり、ちょっと注意しただけで、逆ギレします。
うまくいかないと八つ当たりしたり、被害妄想的に取ったりします。
友達と遊んでいると、それほどではないことでも、ひどいことをされたと言って、ささいなことで傷ついてしまします。
実際に傷ついているし、それをうまく表現できないから、親に八つ当たりするしかなくて、かんしゃくになっているだけなのですが、時にはわがままとしか思えないこともあります。
親もだんだん疲れてきて、イライラしますが、そのイライラをいち早く察知するのがHSCなので、それをさらに否定されたと思い込み、よけいに逆ギレすることもあります。
また、HSCは自己肯定感を持ちにくい傾向があります。
なぜなら、HSCはちょっとした否定の言葉でも、人格全体を否定されたように受け取ってしまったり、自分に厳しいので、自分をネガティブに見てしまうからです。
また、HSCは学校などの集団生活が苦手なので、自分の力を発揮できるどころか、萎縮してしまい、「自分はダメなんだ」と自信を無くしてしまうこともあります。
そして、HSCは親や大人の気持ちを敏感に察知するので、大人が自分に何を求めているのか、鋭くキャッチし、大人の望む行動をする傾向があります。
なので、「手のかからない、いい子」になってしまうことで、十分な世話や関心を受けないまま大人になり、さまざまな心身症という形で苦しんでしまうことがあります。
なので、HSCを育てる親が大切にしたいポイントは下記となります。
- 注意するときは、強い語調で叱らず、優しく伝え、できている部分も伝える。
- できているところ、長所を見つけてほめる。
- 子どもが無理をしていい子になっていないか考える。
- 失敗を褒める。
- 子どもの言うことをそのまま信じる。
- 抱きしめる。
- 共感する。
- 子どもの気持ちを言葉にして返す。
- ネガティブな感情を吐き出させる。
- スモールステップを設定する。
- 心の安全基地を作っておく。
- その子のペースを尊重する。
- 少し背中を押してみる。
- 他人と比べるより、自分のゴールを目指そうと伝える。
HSCは、安心できる環境だと、細かいことを聞いてきたり、かんしゃくを起こしたり、文句が多かったり、ある意味、手のかかる子になります。
なので、HSCがとても手のかかる状態になっている時は、その環境は、とてもいい環境で、子育てがうまくいっている証拠と思ってください。
しかし、親も人間なのでついつい、いっぱいいっぱいになってしまうこともあります。
そんな時は、親が少し離れて一呼吸おいたり、他の大人にしばらく変わってもらったりして、まず親が少し落ち着くことが大切です。
「他と違う子の親になるなら、他とは違う親になる覚悟が必要です」
と、HSCの提唱者であるアーロンさんが言ったように、HSCは他の子と少し違うので、一般に有効だといわれている子育て法を試しても、なかなかうまくいきません。
なので、周囲のアドバイスに惑わされず、わが子のことをしっかり見て、その子に必要なこと、必要でないことを親自身が考えていくことが大切です。
「この子はこの子でいいし、私は私でいい。」そう思うようにしましょう。
また、HSCの
- 心配性
- 神経質
- 傷つきやすい
- 挑戦意欲がない
などという特性は、短所ととらえられることが多いですが、見る角度を変えると長所にもなります。
例えば、
- 心配性 → いろんなリスクを想定する
- 神経質 → 繊細
- 傷つきやすい → 優しい
- 挑戦意欲がない → 慎重派
ということです。
このように、短所と思ってしまう特性も長所として言い換えられないか、考えてみましょう。
☆私の読解が間違えていたらスミマセン。。ちょっとした参考にしてもらえればうれしいです。
心に残った本のメッセージ
私が「HSCの子育てハッピーアドバイス」を読んで、心に残ったメッセージをご紹介したいと思います。
HSCは持って生まれた特性です。育て方でなるものではありません。
☆55ページより
ちょっとしたにおいや味に敏感なので、においの強い食材などが苦手。
今までさんざん、無理にでもたえさせようとしたけれど、そうすると、よけい泣き出したり、食事の時間がお互いにつらいものになったりした。
だから、親御さんが結果として、子どもの味の好みに合わせるようにした、これも、親の行動は、「原因」でなく、「結果」です。
親の接し方が、子どもの行動の「結果」なのに「原因」だと思ってしまう限り、ここから、多くの支援の現場で、困っている親御さんがよけいに追い詰められる状況が生まれるのだ、と感じています。
HSCは空腹や疲労、恥ずかしさやイライラなど不快な状況になると、すぐに不安定になったり、自制心を失い、言うことを聞けなくなったりします。
それを避けるために子どもの要求を受け入れることは決して「甘やかし」ではなく、必要なことなのです。
☆104、105ページより
ひといちばい敏感な子には、ひといちばい安心感が必要です。
「自分のペースを尊重してくれる」「自分のことを信じてくれている」、その安心感が、一歩踏み出す勇気になるのだと思います。
☆134、135ページより
子どもを育てていると、周囲の人からさまざまなアドバイスを受けます。
「もっとこうしたらいいんじゃない?」「あなたがこうだから、子どもがこうなるのよ」などです。
しかし特に、HSCを育てるときには、そういうアドバイスは、たいてい的外れで、役に立ちません。
5人に1人の子を育てるときに、5人に4人の子育てのアドバイスは、合わないことが多いのです。
しかし、何度も何度も言われていると、「やっぱり自分が間違っているんじゃないか」「やっぱりこの子がおかしいんじゃないか」と思えてきます。
そうすると、子どもを無理やり、5人に4人のタイプに押し込めようとしてしまいます。
そうすると、子どもも親も苦しくなります。
帽子が頭のサイズに合わないために、頭を削って帽子に粟用とすることになってしまうからです。
帽子が合わないときは、帽子を頭のサイズに合わせればいいのです。
どんな人も、自分の生きやすい生き方を選ぶ権利があるのです。
「この子はこの子でいいんだ、私は私でいいんだ」と、親も子も思っていいのです。
☆144、145ページより
活発で、友達がおおくて、だれにも物おじせずに意見が言えて・・・・・・
こんなことを望んでいたけれど
その宝物は、この子にはないんだと知ることも大切です
代わりに、この子は別の宝物を持っています
その宝物を見つけて大切に磨いていけば
その子らしく輝いて、生きていくことができます
158、159ページより
「HSCの子育てハッピーアドバイス」の目次
「HSCの子育てハッピーアドバイス」の目次は下記の通りとなっています。
本の内容がだいたい分かるのではないかと思うので、参考にしてください。
プロローグ
アーロン博士との出会い
①他の事ちょっと違う?HSCとは、どういう子どもでしょう
②HSCかどうかを知るための、23のチェックリスト
コラム HSCを「敏感すぎる」とした時点で、ネガティブなレッテル貼りが始まっています
③よく泣いたり、眠らなかったり・・・・・こんな赤ちゃんは、HSCかもしれません
④HSCは「治す」ものではありません。「自分らしさ」を伸ばしていきましょう
1)育て方でなるのではありません。持って生まれた性質です
2)障がいや、病気とは異なります
3)5人に1人がHSCです
4)何に対して敏感かは、人それぞれ違います
5)大人になっても、敏感な性質は変わりません
6)感覚の敏感さをもって、発達障がいと誤解されることがあります
7)環境によって作られるものではありません
コラム 「大胆派(非HSC)」と「慎重派(HSC)」生き残るには両方のタイプが必要です
・HSPチェックリスト
⑤ひといちばい敏感な子には、4つの性質があります
・深く考える
・過剰に刺激を受けやすい
・共感力が高く、感情の反応が強い
・ささいな刺激を察知する
コラム・疲れを訴える子どもが増えていますー敏感で、気の利くHSCは疲れやすいのです
⑥ひといちばい敏感な子の中に、外交的な子が約30%います
・外交的な子もいます
・この世には4タイプの人がいます
⑦育てにくい子は、長い目で見れば、心配のない子です
・かんしゃくは、その子が傷ついているサインかもしれません
・傷つく原因をみてみましょう
・自分をコントロールできるようになれば大丈夫です
・安心できる環境だから、自分の素の気持ちが出せるのです
コラム 「子育てで困ったことがない」は、ちょっと心配
⑧「甘やかすからわがままになる」というのは間違いです
・子供の要求を受け入れるのは、「甘やかし」ではありません
⑨幸せな人生の土台は「自己肯定感」です
・「自分は生きている価値がある」という気持ちが自己肯定感です
コラム 自己肯定感は、自分のいいところも悪いところも、受け入れられて育つもの
⑩HSCが、自己肯定感を持ちにくい4つの理由
理由1 しつけの影響をうけやすい
理由2 自分に厳しい
理由3 手のかからない、いい子になりやすい
理由4 集団生活が苦手
⑪敏感な子がイキイキと伸びるために親ができること
対応:強い語調で叱らない
対応:いいところを見つけて、ほめるようにする
対応:無理をしていないか考えましょう
・手のかからない、いい子は、失敗をほめましょう
⑫ひといちばい敏感な子の自己肯定感を育む大切な10のこと
1)子どもを信じる
2)抱きしめる
3)共感する
4)気持ちを言葉にして返す
5)ネガティブな感情を吐き出させる
6)スモールステップを設定する
7)心の安全基地を作っておく
8)その子のペースを尊重する
9)少し背中を押してみる
10)他人と比べるより、自分のゴールを目指そうと伝える
⑬「この子はこの子でいいんだ」境界線をひくと、子どもは、伸び伸びと成長します
・とても手がかかる状態になっているときは、子育てがうまくいっている証拠です
・5人に1人の子を育てるときは、合わないアドバイスも多いのです
・他人と自分との間に、境界線を引いてみましょう
・他の子と違う子を育てようとするなら、他の親と違う親になる覚悟が必要です
⑭すでに持っている、子どものいいところに目を向けましょう
・つらいときは、よい面を見ると、前向きになります
⑮HSCの特製は、見方を変えれば子どもの長所の表れです
・マイナスをプラスに変える 魔法のリフレーミング
⑯白か黒かではなく、グレーを認めると、人生はぐっと楽になります
・完璧にできなくても、できたところを認めましょう
・好きなお母さんのトップは「失敗するお母さん」
⑰お母さんからの質問①
「ママ、怒るから泣いちゃう」と子どもがいいます。でも、私は怒っていません
・できていないところを、できるように直す
・できていないところは目をつぶり、できているところをほめる
⑱お母さんからの質問②
無理をさせたくないので学校を休ませると、周りから「甘やかしている」と言われます
・敏感さを周囲の人に理解してもらうには
・どうしても理解してもらえないときは、境界線を引きましょう
・きょうだいにかける言葉
⑲学校の先生のために
ひといちばい敏感な子に必要なのは、「先生は自分の味方」という安心感です
1)クラスの5人に1人は、HSCであることを知りましょう
2)親から状況を聞くことで、その子の対応が見えてきます
3)その子を前に担任していた先生に相談しましょう
4)その子のペースを尊重するのが大切です
5)長所を認めて、自信を育てましょう
6)否定的な言葉で、おおきなダメージを受けています
7)友達関係は、先生のサポートが大きな力になります
8)人前での発表などで、気をつけたいこと。
9)給食は、敏感な子にとって、つらい時間になることもあります
10)時には背中を押すことも大切です
コラム HSCは新たなレッテル貼りではありません。一人一人の子どもを理解するヒントに
⑳子どもたちへのメッセージ
ひといちばい敏感な特性に気づくことで、自分らしく生きることができます
☆全223ページ
「HSCの子育てハッピーアドバイス」を書いた人はどんな人?
お名前:明橋 大二さん
心療内科医。専門は精神病理学、児童思春期精神医療。
昭和34年、大阪府生まれ。
京都大学医学部を卒業し、現在、真生会富山病院心療内科部長。
児童相談所嘱託医、NPO法人子どもの権利支援センターパレット理事長、富山県虐待防止アドバイザー、富山県いじめ問題対策連絡会議委員として、子どもの問題に関わる。
現在、自己肯定感を育む子育てを日本全国に広めるため、「認定子育てハッピーアドバイザー養成講座」を開講し、支援者育成に当たっている。
☆著者紹介ページより抜粋
「HSCの子育てハッピーアドバイス」で私が学んだこと、変わったこと
この本に書かれている「HSC」という言葉は、小学4年の娘が不登校になって、いろいろとネットで調べている時に知りました。
「フツウより敏感な子がいるみたい。もしかしたら、うちの娘もこの「HSC」なんじゃないか?」
そう思って、「HSC」について書かれた本を探し、この本と出合いました。
読んでみると、「まさにうちの娘や!」と、HSCの特徴がぴったりと当てはまったのでした。
「こんな繊細な子にしてしまったのは、私の育て方のせいなんじゃないか・・・」
と自分を責めていたところもあったので、「HSCは育て方でなるものではない」とこの本で教えてもらって、本当にほっとしたのでした。
服のタグはチクチクするといってイヤがっていたし、予防注射のときにはもう!!小学生になっても、病院に響き渡るくらい泣き叫んでいました。。。
ちょっとしたケガでも、すごく痛がって訴えてきたので、私は「もう、ほんまオオゲサなんやから、、」とよく思ったものです。
また、そんなふうに思っている私の心を瞬時に読み取って、娘は「お母さん、ウソやと思ってるやろ!!」と機嫌が急激に悪化・・・
なんかもう、子育てがすごくしんどくなった時も多々ありました。
でも、この本を読んで、「この子は私よりも何倍も痛みを感じてしまうんだ」と知り、いつも「オオゲサ」とウンザリしていた出来事も、ぜんぶ本気の訴えだったんだと気づいた時、心から娘に共感できるようになり、自分自身も本当に楽になりました。
また、「娘は自己肯定感が低いのかもしれない、、」と思うところが多々あったのですが、それはきっと、私が『ひといちばい敏感な』娘の接し方を間違えてしまったからなんだろうな、と反省しています。
HSCは育て方でなるものではないけれど、その生まれ持った性質をちゃんと理解してあげなければ、HSCの子どもはとても傷ついてしまうんですね。
今思うと、私は娘に下記のような態度を取っていました。
- 鬼の形相&大きな声で娘に怒り散らしていた
- 子どもの言うことを「オオゲサ」と思って信じてあげなかった
- 娘の言うことに対しては、共感でなく、「じゃあ、○○してみたらいいやん」みたいに提案で返していた
こんな私の向き合い方が、娘をじわじわ傷つけ、自己肯定感をさげさせていたんだと思います。
私は娘の安全基地にならないといけなかったのに、全然なれていなかった、、
その結果、ついに娘は不登校になってしまったんじゃないかと思います。
それでも、娘の不登校がきっかけに、いろんな本を読むようになり、自分と子どもを見つめなおすことができました。
娘が不登校にならなければ、この本も、HSCという特性を持った子がいるということも、HSCの適切な接し方も、知らないままでした。
娘の不登校は本当にショッキングな出来事でしたが、自分の子育てを改めるいい機会になり、今では感謝しています。
もう、今ではだいぶ感情的に怒ることはなくなったし、娘の言うことも信じられるようになったし、共感をもって会話できるようになってきました。
おかげで、娘はまた学校に行く一歩を踏み出してくれました。
なんとか「娘の安全基地」になれてきたのかな。
引き続き、「娘の安全基地」になれるよう精進していきたいと思います。
「HSCの子育てハッピーアドバイス」はこんな人にオススメ!
今回ご紹介している『HSCの子育てハッピーアドバイス』は、下記のような人にオススメしたい本です!!
- 自分の子どもが周りの子どもより敏感で内気なので、自分の育て方が悪かったのかも、、と思っている
- 自分の子どもがHSCチェックリストに当てはまる項目がある
- 自分の子どもはHSCかもしれないから、適切な接し方を知りたい
- HSCの子どもの特性について、もっと知りたい
私はずっと、「こんなに痛みや人の気持ちに敏感に反応してしまう子にしたのは、私の接し方が良くなかったのかな、、」とどこかで自分を責めていたところがありました。
一方で、「なんでそんなことで、泣いたり不機嫌になったりするワケ?!」と子どもにイライラすることもたくさんありました。
でも、それは「この子の生まれ持った特性なんだ」とこの本を読んで知ったとき、本当にほっとしたし、イライラしていた子どもの反応にも共感できるようになりました。
きっと、私と同じように「ガラスのような心」をもった子どもと接している中で、他のお子さんとのギャップにイライラしたり、自分を責めたり苦しんでいる方がいらっしゃると思います。
でも、「知ること」で、そんな苦しみから少しでも楽になれると思います。
この本は、可愛いイラスト、マンガで分かりやすくHSCのことを説明してくれているので、とっても読みやすいです。
この記事を読んで「私の子どももHSCかも、、」と思う方は、ぜひ読んでいただきたい一冊です。
親も子どもも、今よりきっと楽に楽しく生きられるようになると思います。
読んでいただき、ありがとうございました。