子供の不登校の中に出会った本

「子どもには、どんどん失敗させなさい」ー自立や自信を育む子育ての方法とは

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「宿題やった?」

 

「早くご飯食べや!」

 

「もう出発しな遅刻やで!」

 

私はさんざんそんな「命令・指示・提案」の言葉を子どもに言ってきました。

 

そして、「水筒忘れてるで!」などと、子どもが忘れ物などの失敗をしないように、先回りして教えてあげたりしていました。

 

でも、私のそんな子育ては間違っていたのだと「子どもには、どんどん失敗させなさい」という本を読んで知りました。

 

この本を読んで私は

  • 命令・指示・提案をし、子どもの失敗体験を奪うことの弊害
  • 自立した子どもを育てることの大切さ

を知ることができました。

 

日々の子育てで「命令・指示・提案をし、子どもの失敗体験を奪う子育て」をしていた私には、この本は出会って良かった一冊になりました。

 

今回は、そんな「命令・指示・提案・先回り」をしていた私に大きな気づきを与えてくれた本「子どもには、どんどん失敗させなさい」をご紹介したいと思います。

「子どもには、どんどん失敗させなさい」のおおまかな内容

本のおおまかな内容

この本は、「精神的に自立し、自分に自信を持った子どもに育てるための方法」を伝えています。

 

親が子どもにするべきこと
  • 子どもにどんどん失敗をさせる。
  • 子どもの力を信じ、自分でできることは子供にやらせる。
  • 「ありがとう」や「助かった」と言われる経験をさせる。(できれば家族以外の人に)
  • 子ども自身に選択、決断をさせる。
  • 子どもの話を聞くときは、共感的に子どもの気持ちを理解しながら聞く。
  • 命令・指示・提案(メシテイ)をなるべくせず、「アイメッセージ」で伝える。

 

親が自分にするべきこと
  • 子どもの「今のかわいそう」でなく、「将来的なかわいそう」を考える。
  • 「失敗おめでとう!」と言えるくらい、子どもの失敗を愛してあげる。
  • アドバイスは子どもから求められてからする。
  • 起きている問題は「親の問題」か「子どもの問題」かを考え、「子どもの問題」なら手出しはしない。
  • 自分の時間を1時間でも確保してリラックスする。
  • 「そもそも子どもは親の都合で思い通りには動かない」、「親と子は別の生き物である」と考える。
  • 目の前の子どもの行動をポジティブ発想にして受け止める。

 

子育ての究極の目標は、もしあなたが明日死んでも残された子どもが生きていけるようにしておくことです。

 

そのために、子どもには自分で選択、決断、実行するという経験が大切です。

 

その中でたくさんの失敗や嫌なことを経験し、社会を知って成長することで、転んでも立ち上がれるたくましい子に育ち、自立心が伸びていきます。

 

しかし、子供に失敗をさせたくない親が増えています。

 

「ハンカチもった?」など子どもが失敗しないように声をかけ続けることで、子どもから失敗する機会を奪うと、失敗から立ち直る経験や、失敗から学ぶ経験が少なくなります。

 

すると、すぐ挫折をしてしまう打たれ弱い子どもになってしまいます。

 

たとえば、

  • 学校生活で失敗体験をして学校がいやになる。
  • 自分で考えずに、誰かに指示されないと行動できなくなる。
  • 失敗からどう立ち上がるかがわからない。
  • 失敗=自分はダメな人間と極端な考え方になる。
  • 年齢相応の自立ができず、学校社会に適応できなくなってしまう。

、、などです。

 

なので、子どもの「今のかわいそう」でなく、「将来のかわいそう」を考え、「失敗おめでとう!」と言えるくらい、子どもの失敗を愛せるようになりましょう。

 

また、子どもに自信をなくさせない対応も大切です。

 

子どもに自信をなくさせないためには、

「なんで何度も同じこといわせるの?ママの言うことがなんで聞けないのよ!」

みたいな子どもを否定する言葉を言わないことです。

 

たとえば、、

  • 部屋が散らかっている
  • 食べるのが遅い

というようなシーンでは、イライラといっしょにそんな否定的な言葉が出てしまいますよね。

 

でも、それは親側の都合「子どもを思い通りに動かしたいのにそうならない」という思いが根底にあります。

 

なので、

  • そもそも子どもは親の都合で思い通りには動かない
  • 親と子は別の生き物である

と考えておくことが大切です。

 

そして、イライラしているお母さんよりニコニコ笑顔のお母さんでいることは、子どもにとってなによりの精神安定剤になります。

 

なので、お母さんが心に余裕をもち、笑顔で子どもと向き合えるためにも、自分の時間を1時間でも確保してリラックスしましょう。

 

そして、

「食べるのが遅い」と子どもの行動をネガティブに受け取る

のではなく、

「しっかり味わって食べてくれている」とポジティブにとらえる

と、親子関係が良くなり、子どもの自己肯定感が育まれます

 

また、自立や自信を育む子育てのコツは、親の共感力です。

 

ついつい親は、子どもとの会話で命令や指示や提案を返したり、教訓的なことを言ってしまいがちです。

 

でも、子どもの気持ちに寄り添い、理解しながら話を聞くことが大切です。

 

その共感的な聞き方を「アクティブリスニング」といいます。

 

アクティブリスニングの3つの型
  1. 子どもの言ったことを繰り返す
  2. タイミングに応じて要約する
  3. 子どもの気持ちをくむ

 

そして、なるべく命令・指示・提案をせず、親の気持ちを伝えたい場合は、「アイメッセージ」を使って伝えましょう。

 

たとえば、子どもに早く寝てほしい時は、、

「早く寝なさい!」と命令

ではなく、

「あなたが遅くまで起きていると、明日の朝、起きられないあなたを起こしにいかなくちゃいけなくなって、お母さん困るわ」

というような伝え方です。

 

「早く寝なさい!」は「あなた」が主語になっているのに対して、「早く寝てもらわないと困る」は「私」が主語です。

 

このアイメッセージを使うことで、子どもの心を閉ざさずに親の気持ちを伝えられ、子どもに相手の気持ちを思いやるという心の働きを育むことができます。

 

☆私の読解が間違えていたらスミマセン。。ちょっとした参考にしてもらえればうれしいです。

心に残った本のメッセージ

心に残った本のメッセージ

私が「子どもには、どんどん失敗させなさい」を読んで、心に残ったメッセージをご紹介したいと思います。

 

世間的な目からよい母に見られることや、子どもと過ごす時間をできるだけ長くすることが、すばらしい母親だということはありませんし、それが子育ての目的ではありません。

☆77ページより

 

親としてはわが子に失敗をしてほしくないし、ベストな選択をうながしたい気持ちはわかります。

しかしそれば裏返せば、子供の選択を否定して、自分の価値観を押し付けているに過ぎないともいえるのではないでしょうか。

☆86ページより

 

子どもが失敗を経験せず、困ることもないような安心できる環境を親が常に与え続けると、子どもには自分の力で不安を乗り越える力が十分に身につかなくなります。

そうなると、「安心を与えてくれる対象」であるお母さんに固着し、離れられなくなるのは当然のことと感じませんか。

☆108ページより

 

子どもが「やだ!行きたくない」と駄々をこねた時に、「じゃ、やめておこうね」と育てられれば、自分本位の環境でしか適応できない子になるのは当たり前。

また、子どもが決断すべきことを親が全部決めてしまっていれば、子どもは決断できる子になるはずもないですし、親が子のストレスになるようなことを先回りして取り除いていては、自分の力で困難を乗り越えた達成感を味わったこともないので、最後まで物事をやり通すなんていうのは無理な話です。

☆121ページ

 

習い事も体験を増やす手段として考えていただければいいと思います。

でも、本人がイヤそうなら、迷わず撤退しましょう。

無理やりやり続けると「親のために習い事をする」ということになりかねませんので、要注意ですよ。

☆176ページ

 

アクティブリスニングで大切なのは単に「繰り返す」ことではなく、共感的に子どもの気持ちを理解してやることです。

小学生の子どもは親に「承認」されている感覚をもつことで伸びていきます。

ぜひあなたの日常会話を振り返ってみてください。

子どもからの発信を否定的にとらえ、最終的には説教になっていませんか。

☆206ページ

「子どもには、どんどん失敗させなさい」の目次

本の目次

「子どもには、どんどん失敗させなさい」の目次は下記の通りとなっています。

 

本の内容がだいたい分かるのではないかと思うので、参考にしてください。

 

第1章 どんな子に育てたいですか

子育ての究極の目標とは

逆コナン君に育てていませんか

最も強い人や、最も賢い人ではなく、最も変化に強い人が生き残る

子育て観をアップデートしましょう

それって先生がすべきこと?それとも親がすべきこと?

エビデンスってなあに?

子育ては親育ち。完璧な親なんていない

事実はひとつ、解釈は無数

あなたの心の眼鏡は何色レンズ?

 

第2章 毒親予備軍になっていませんか

子どもを変えようとするよりも、親の子育て観を変えたほうがはやい

毒になる親、薬になる親

親は二つの世界観をもっている

木々しいけれど大好きなお父さんになる

目先のかわいそうよりも、将来的なかわいそうに目を向けて

子どもの失敗を愛していますか

何もできないのではなく、やらせてこなかったから何もできない子になる

自身は失敗や挫折があるからこそ育まれる

お母さんの自由時間をつくることも大切

 

第3章 自信と自立は家庭で育てる

自信は「ありがとう」「助かったよ」でグングン育つ

自分で選択、決断した経験こそが自信につながる

自信をつける前に自信をなくさせない対応を

いきすぎた自己肯定感

外発的な動機付けと内発的な動機付け

時には他人の子を育てるような気持ちで

「学年プラス1」の思考を身につけよう

ママがいないとダメな子になったら

「愛すること」は「信じること」

「ママ、学校が怖い」の正体

これからの時代を幸せに生きるレジリエンス

忘れ物を繰り返すわけとは

借金まみれの人間になるかどうかは親次第

反抗期なんてない!親の反抗させ期があるだけ

嘘つきは自立の始まりのサイン

心に響くほめ言葉

ありのままでいいという名の甘え

子どもたちには怖いものが必要?

 

第4章 勉強好きにする親の一言

学びに対する姿勢が人生の好循環を生み出す

「やる気スイッチ」を探すよりも「やる気なくさせスイッチ」を押さない

学力向上で大切なのは習慣

「宿題したの?」は信じていないから出る言葉

ちょっと待って、それはNGワード

勉強に向かわせる魔法の一言

「なんでできないの?」ではなく、「分からないところが知れて良かったね」

地球儀のある家の子は学力が高い?

習い事で子どもを伸ばす親、つぶす親

目的や志があってこそ教育は輝く

 

第5章 親と子のとても大切なちょっとした習慣

お手伝いの報酬は「助かったわ。ありがとう」の一言

給食ぎらいにしていませんか

先生のうまい使い方

親は子どものカウンセラーであれ

親としての共感力の高め方

アクティブリスニングのケーストレーニング

アイメッセージを使ってみよう

アイメッセージのケーストレーニング

困っているのは親?それとも子ども?

いまの当たり前の時間には一億円の価値がある

 

☆全228ページ

「子どもには、どんどん失敗させなさい」を書いた人はどんな人?

本の著者について

お名前:水野達朗さん

家庭教育支援センター・ペアレンツキャンプ代表理事。

家庭教育・子育て支援の専門家として、子育てで悩みを抱える多くの親や、今よりももっと子育てを楽しみたいという親の思いに寄り添いながら支援をしている。

また、不登校の復学支援カウンセラーとしても、見守るだけの支援とは一線を画す積極的に関わる手法で多くの不登校の子どもたちを学校復帰へと導いている。

☆著者紹介ページより抜粋

「子どもには、どんどん失敗させなさい」で私が学んだこと、変わったこと

この本を読んで思ったこと、変わったこと

私は「子どもに失敗をさせたらかわいそう」と先回りして、

「給食袋ついてへんで」

とか、

「上靴ちゃんと持った?」

とか言ってしまう母親でした。

 

それは「子どもが失敗したらかわいそう」と思うと同時に、「失敗する子どもの母親になりたくない」と思っていたことも原因だったと自分を見つめ直すことで気づきました。

 

給食袋を忘れたら、子どもも恥ずかしい思いをするし、なにより私が【できてない親】みたいに思われるし、はずかしい

みたいなカンジです。

 

そうして子どもに失敗する経験を奪い失敗から立ち直る経験を奪ってしまったせいで、自分の力で不安を乗り越えることができない子どもにしてしまったのではないかと気づきました。

 

子どもが不登校になってしまった原因の一つは、私がなんでも先回りしてやってしまう過保護、過干渉だったと反省しています。

 

今も、子どもが忘れ物をしていることに気づいた時など、つい出発前に教えたくなってしまうのですが、、、

 

この本で「目先のかわいそうより将来のかわいそうに目を向けて」と書かれてあったことを思い出し、ぐっとこらえて子どもに失敗させるようにしています。

 

そして、私はこの本を読んで、はじめて子どもに共感することの大切さを知りました。

 

今までの子どもとの対話を振り返ってみると、私は自分の考えを子ども達に押し付けるだけで、共感もできていなかったし、傾聴は全くできていなかったことに気づいたんです。

 

そんな自分を変えようと、まずは子どもの言葉の繰り返して共感し、

「お母さんは○○してくれたらうれしいけど、どうかな」

みたいな感じで主語を自分にして(アイメッセージ)伝えてみることに集中してみました。

 

でもついつい、子どもに「○○したら?」って提案してしまう自分に気づいて反省。。。

 

本で「命令、指示、提案(メシテイ)はダメ」と知っても、気が付いたらやってる私。。。

 

「直そうと思ってるのにできない!!」

 

そんな自分にウンザリしちゃう時もありました。

 

でも、ついつい子どもにうるさく言ってしまうのは私が「自分を責めてしまう心の癖」を持っているからということを知ります。

 

そして、そんな心の癖を手放した時から、だんだんと「命令、指示、提案」をしない母になることができました。

 

ちなみに、そのきっかけとなった本が『「こんなママでごめんね」から卒業する本』です。

 

別記事で、この本についてまとめていますので、良ければ読んでみてください。本当にオススメの1冊です。

『「こんなママでごめんね」から卒業する本』ー私を子育ての苦しみから救ってくれた神様本娘が小4の時に不登校になり、『「こんなママでごめんね」から卒業する本』と出合いました。子育てがずっとしんどくて「私は母親としておかしいのではないか」と悩んでいましたが、この本を読み、その悩みは無くなりました。この記事では『「こんなママでごめんね」から卒業する本』の詳しい内容と私がこの本から得た気づき、学びをお伝えしています。子育てで苦しい思いをしている方にぜひ読んでほしい本です!...

 

そして、この本では子どもに共感する対話方法というのは数ページしか書かれていなかったので、分かったようで分からなかったのですが、、、

 

後日、「親業」という本と出会い、その本を読んでから、子どもとの対話がグンと上手になった気がします。

 

子どもとのコミュニケーションが上手になりたい!とお考えなら、ぜひ「親業」も一緒に読んでみてください。

「親業」-ただの親でなく、「良い親」になるためのコミュニケーションを学べる本娘が小4の時に不登校になり、「親業」という本に出会いました。この本を読み、私は「良い親」になるためのコミュニケーション方法を学ぶことができました。この記事では「親業」の詳しい内容と私がこの本から得た気づき、学びについてお伝えしています。...

「子どもには、どんどん失敗させなさい」はこんな人にオススメ!

この本を読んでほしい人

今回ご紹介している「子どもには、どんどん失敗させなさい」は、ぜひ下記のような方に読んでもらいたい本です☆

こんな人に読んでほしい!
  • 子どもに失敗させるが可愛そうで、先回りして失敗させてこなかった
  • つい子供に干渉してしまう
  • 子どもから求められていないのに、提案、アドバイスしてしまう
  • 自分に自信をもった子どもに育てたい
  • 子どもが不登校になってしまった

 

つい、親がやってしまいがちな先回りや提案は、子どもにとって良くないことを教えてくれた本でした。

 

私にとって大きな学びとなった一冊となりました。

 

もし、私のように「子どもに先回りや提案をしてしまっている」という方は、ぜひ読んでみてください。

 

きっと、今より子育てが良い方向に動いていくきっかけになると思います。

 

読んでいただきありがとうございました。

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